大阪エヴェッサにとってアルバルク東京は、決して相性が良いとは言い難い相手だ。

昨シーズンやっとの思いで勝利をもぎ取ったものの、それまでの戦績は全敗。 「どうしても勝てない相手」だったことは間違いない。

天皇杯 ４次ラウンドの相手はその「アルバルク東京」、Bリーグ連覇をなした東の"超"強豪チームだ。 アルバルク東京は今季、帰化選手のライアン・ロシター、昨年CSのMVPに輝いたセバスチャン・サイズ、そして東京五輪 日本代表候補ともなった安藤周人を獲得。

これらのビッグネームを加えて連覇王者は過去類を見ないスター軍団へと進化した。

もちろん東京五輪代表にも選ばれた田中大貴や、NBAでのプレー経験もある大黒柱のアレックス・カークも存在感を放っている。

しかし、それでも希望はある。

それは王者アルバルク東京からリーグ屈指の日本人ビッグマン 竹内譲次が大阪に移籍してきたことだ。 リバウンドで会場を沸かせるその姿は、新しい戦い方をチームにもたらし、キャプテンの合田怜や、若手有望株の木下誠・中村浩陸などが、思い切って長距離砲を打てる状況を作っている。

つまり、竹内譲次が参加することで、新しいユニットの展開も増え、エヴェッサが次の進化へと進む下地ができつつあるのだ。

そして、その竹内譲次が「古巣」と対戦するのは、この天皇杯が初めて。 さらに、大阪エヴェッサがアルバルク東京とホームで戦うのは、今季この日だけというシチュエーションだ。 観るものを熱狂に巻き込む戦いになることは間違いないだろう。

すべてのポジションに「スター選手」が揃っていると言っても過言ではないアルバルク東京にいかに戦いを挑むか。 あとは持ちうる力を存分に発揮し、王者に一矢報いるだけ。

大阪エヴェッサの選手たちは、王者を打つため、戦いの舞台へと立つ。