今季最後の京阪ダービー 2連勝して無敗の完全勝利を果たす
今節はbjリーグ時代の2009-10シーズンから続く、京都ハンナリーズとの京阪ダービー。京都とは長くライバル関係が続くが、Bリーグ開幕以降は通算17勝20敗と負け越しを喫している。しかし今季は10月25日にアウェーで、2月7日にはホームで対戦してエヴェッサが2勝。この週末が今季最後の対戦なので、2連勝を飾ってシーズン完全勝利を果たしたい。
今季の京都は開幕から5連敗、1勝を挟んで6連敗とスタートでつまずき、その後も2勝1敗ペースの成績が続いた。現在は13勝37敗で西地区最下位に沈んでしまっている。2019-20シーズンの新人賞に選ばれ、今季の新戦力と目して獲得した#11前田悟がシーズン序盤にケガで長期離脱する誤算などがあったが、思うように歯車が噛み合わないまま終盤戦にまで来てしまっている印象だ。
3月6日の琉球ゴールデンキングス戦からも9連敗を喫し、前節の長崎ヴェルカ戦に勝利して、ようやくそれをストップした。この試合は9点差を追って第4Qに入る展開だったが、勝負どころの最終クォーターで27得点を奪い、守っては14失点に抑えての逆転勝利。大型連敗が続くなかで、劣勢のゲームを引っ繰り返して勝利した。この1勝がチームに勢いをもたらすことも、充分に有り得る。現状で西地区の最下位にいるとはいえ、決して軽く考えてはいけない。
そんな京都のストロングポイントにあげられるのは、3人の外国籍選手によるインサイド周りにある。その要は、208cmの#10チャールズ・ジャクソン。得点の90%以上がリング周りであり、リバウンドはチーム最多の1試合平均8.9を獲得する、まさにインサイドの支配者である。
今節で京都のキーマンである#10ジャクソンとマッチアップするエヴェッサの選手は、#21ショーン・ロングだろう。身長は同じ208cmで、インサイドを主戦場とするプレースタイルも通じるものがある。#21ロングvs#10ジャクソンの対決の行方は、試合の勝敗を左右する少なくない要素になる。インサイドのビッグマン対決には、要注目だ。
とはいえ京都のスコアリーダーは1試合平均12.8得点の#10ジャクソンではなく、実は同15の#21ケビン・ジョーンズ。#21ジョーンズはペイントエリアを中心にしながら、アウトサイドからのシュートもある。エヴェッサは彼に対して、近いタイプの#32アンジェロ・カロイアロをマッチアップさせるだろう。この対決も特徴が似通った選手同士だけに、エヴェッサとしては#32カロイアロが京都の#21ジョーンズを封じると同時に、スコアの面でも期待したいところだ。
今節を戦うにあたりエヴェッサの不安材料としては、前節の佐賀バルーナーズ戦で#11イ ヒョンジュン、#14橋本拓哉、#20合田怜の主力選手が欠場したこと。佐賀戦は先行しながらも途中で引っ繰り返されたが、終盤に追い上げてオーバータイムにまで持ち込んだ。最後は力尽きて敗れてしまったものの、特別指定選手の#3髙木拓海が途中出場ながら17分28秒に出場して4本の3Pを成功させるなど、14得点をあげてチームをブーストさせるともに、自らの力を証明してみせた。
これまでプレータイムが少なかった#3髙木の活躍は、ロスター編成が苦しいなかで明るい光だった。佐賀戦に欠場した選手が、今節で戻れるかは判明しない。仮に主力の復帰が厳しいなら、#3髙木の若い力のスパークはエヴェッサが勝利するための少なくないエッセンスになるだろう。その点にも、注目して見てもらいたい。